こんにちはぴんころです。
先日仕事で訪問したお客様の家で
心温まるオモテナシを体験させて
頂きました。
その体験から
日頃中々落ち着いて
感じられることのできない
たくさんの感情が湧いて
きたので、
皆さんにシェアしたいと思います。
近年日本社会における『仕事』とは、
労働生産性を高める事が
とても大事だと言われております。
なぜなら欧米諸国に比べ
1人当たりGDPが低すぎるのです。
日本のGDPが世界トップクラスなのは、
単純にいわゆる人口ボーナスを
時代のタイミングにより
一時的に享受出来ていただけなのです。
つまり、高度経済成長期の
モノづくり社会における
日本人の誠実さ愚直さは
非常に適していたのです。
ところが現代社会においては
IT化、グローバル化によって
製造業主体の日本の産業は
世界から遅れをとってしまいました。
高度経済成長期の体験からの
依存体質から抜け出せず、
産業革命ができず
沈んで行く船と
揶揄されるようになったわけです。
ですので今後の日本社会は
一人当たりGDPをあげる
ことを主軸に個々の労働生産性を
あげる事が、現実的に非常に
大切なわけです。
しかし、現実問題として
そんな簡単に解決できるわけでもないのです。
なぜなら私たちは
偶然こうなってしまったのではなく、
日本の教育によって
価値観を形成されてきて
しまったからです。
つまり日本のシステムによって
テイムされてしまっているのです。
ですから意外と
根深いわけなのです。
そこでぴんころ的提言なのですが、
人間はやはり、
自分が幸せでないと
他人を幸せにできないという
概念から(心のコップに水が満タンになれば
やがて水はこぼれ、初めてお裾分けできる
イメージですかね。)
まず既存のものに目をやり、
今私たちはどれだけ恵まれているのか
どれだけ幸せな生活を送っているのか
を認識し、そして今現在
私たちは何が足りていて
何が足りないのか?
そこを愛を持って補おうとすることが、
日本の文化を活かした
良い日本の変革、世界からの日本の
立場が確立できるのでは
ないかと思います。
そんな中
お客様宅で頂いたオモテナシは
私的にはとても感慨深い経験だったし、
少しヒントのようなものが見え隠れしたので
ブログに書きとめようと
思いました。
訪問直後にそうくるか?!
ご依頼いただいたお客様とは
まず電話打ち合わせをします。
あとは当日訪問前に連絡を入れ、
今から向かいます。
大体何時ぐらいにつきますので
よろしくお願いしますと
まあいつもこんな流れです。
この日も、
前のお客様が終わり
いつも通り次のお客様へ
訪問前連絡を入れたのですが、
「どこから向かってこられますか?
どの道で来られますか?下道ですか?
それとも高速道路を使われますか?」
とまあいろいろと質問攻めに遭いました。
特に癖のある印象はなかったのですが、
サービス業あるあるでして。。。
少し気持ちを引き締めてから
訪問しました(笑)
いつも通り
インターホンを鳴らしご挨拶。
出てきて下さったのは
上品な白髪ベリーショートの
小柄でスタイルの良い
歳の候70歳前後おば様。
電話の時の印象に近い
見た目も素敵で
気さくな方でした。
中に入るや否や
「こちらへどうぞ」
と案内され、
リビングの方へ行くと、
机には既に
湯気の立ったコーヒーが用意されており、
「よければお茶もありますので」と、、、
そうだったのです。
訪問前に細かく到着時間を
気にされていたのは、
到着と同時に
コーヒーを淹れる為だったのです。
長年今の仕事をしていますが
こんなオモテナシは初めてでした。
(しかし!この時点では
私みたいなくそ野郎は、「くそッ!
時間がないのにアツアツのコーヒーなんて!
何か断り方はないのか!」なんて一瞬思ったのは
ここだけの話で。。。)
ありがたいことだと無理やり思い(笑)
お客様と仕事の話を少ししながら
コーヒーを飲み終え
作業に入りました。
ちょっと待ってよお兄さん
1時間程で作業を終え、
最終確認をした後は
お会計をして完了という
流れなのですが、
お会計のタイミングで
「ピンポーン」と
インターホンが鳴りました。
この時正直
(タイミング悪いなー
急いでるんだから長話やめてよー( ;∀;))
と思いました。
するとお客様は何やら
お会計をされている様子。
お客様はこれまた懐かしい、
昔ながらの出前のおかもちを持ってこられました。
その中からかつ丼を取り出し
(年配なのに昼ご飯ごっついなー)
と思いました。
しかし次の瞬間、
「あんたのやで」
、、、
うそーーーー?!
そういえば、
私が作業している中
何回も外に様子を見に来て、
「あとどれくらいかかる?」
と気にされてたので
何か用事でもあるのかな?と
思っていましたが、
全てこのためにタイミングを
測っていらっしゃったんだと。
そしてお吸い物とお茶を
添えて頂き、
「お昼まだゆーてたやろ?ゆっくりお食べ下さい。」
実は最初に玄関で、
「お昼時やけど、もう食事済ませた?」
と言われたのを思い出し、
私はお客様が仰ることを
すべてネガティブに捉えていたので、
全部私の事を気にかけて下さっていた事に
気が付いた時、
(あーこらいかん。)
と反省の気持ちと同時に
この気遣いに、心が浄化されるのを
感じました。
そしてこの後に
ダメ押しの気遣いを
頂きました。。。
極めつけでノックアウト
ここまでのオモテナシを
して頂いたし、
さっきから足元でクンクンしている
ペットのワンちゃんもかわいいので、
食事中の質問攻めは
NGなしですべて誠実に
お答えしようと思いました。
ところが
食事の用意をして頂いたと思ったら
足早にワンちゃんを抱え、
「ごゆっくりどうぞ」
と言い残し二階へ。。。
えーーーー!!!
そういうことです。
食事中に気を使わせないようにと
私が食べ終わるまで
二階で待機されていたんです。
人生でこんな気遣いを頂いたのは
初めてのことだったので
ほんとに少し涙がでました。
この日は本当に貴重な
価値ある体験をさせて頂いたので、
とてもぐっすり寝れました(笑)
まとめ
やっぱりなんにせよ
人を幸せにするのは、『ヒト』なんだなあと
改めて深く感じました。
よく
『変わった方がいいモノ』と『変わらない方がいいモノ』
があると聞きます。
こういった気遣いは日本特有の文化で
ずっと大切にしなくてはならない
モノ、変わらない方がいいモノだと思いました。
もちろんスピーディーに仕事をこなし、
合理的に労働生産性を上げることは大切です。
しかし、合理的という言葉は
一般的に『資本合理的』という意味合い
が強いと思います。
資本合理的も資本主義社会においては
とても大事ではありますが、
物事の本質から逸脱してはいけません。
つまり
『仕事をしお金を得る』というのは
世の中、あるいは社会に貢献し、
その対価としいて得られる報酬なのです。
人に貢献し心を満たすことをできなくては
合理的もクソもありません。
私の今回の体験は
幸福度の低い現代人の価値観に
変化を与えるヒントになる出来事ではないかと
思います。
せかせか仕事をすることも大切ですが、
たまには心を落ち着かせ
人の心に触れ
ゆっくりとした時間や余暇を楽しみ
感じることは大切だと思いました。
そこに『量より質』の価値、
日本の一人当たりGDPを上げる
ヒントがあるのではないかと思います。
以上です。おやすみなさい。
PS
ちなみに70前後だと思った
おば様は、80を回っていたみたいです(笑)
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